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学会報告3 [学業]

最後に明石康先生の見解が述べられた。

まず、ハイレベル委員会の内容として、「ブラヒミレポート」との関連で言えば提言内容が抽象的なものにとどまっていることを批判した。ブラヒミレポートはより緊密で具体的な内容に優れたものだった。ハイレベル委員会報告書は、その辺の内容において劣っている。反面として広範囲に捉える野心は評価できると述べる。

また、安保理改革についてはコンセンサスは重要であるが、必ずしも求めないとする考えは、コンセンサスを求めるといつまでも結論ができない点を考えれば良いとした。そして、Dead lockに陥った場合はAとBをつき合わせてC案を作る必要性があると述べる。

平和構築に関しては、国連がより役割を持つべきとしているが、セントリズムがでてくることで、平和構築が国連だけで出来るのかという疑問を提示していた。責任のマンデートをより緊密に作る必要性、地域機構との連携の重要であるといっていました。

また、安保理だけではなく総会がしっかりする必要性があると、総会の役割を強調していた。かつての中間委員会の設置や、アジェンダの整理によって不毛な議論を一掃する必要性をのべる。総会がだめだと各国が安保理に入りたいと思うようになってしまうだろうとした。

報告書は事務局改革を中心に述べているが、それだけでは弱いと述べる。国際人事委員会との対立が問題となっており、短期的・長期的なものがごっちゃにされやすいとした。

最後に改革全体として長期的なビジョンにかけていることを問題視していた。拒否権の制限や、長期的に加盟国からの拠出をどう脱出するのかなどに対する提言がほしかったとし、加盟国に依存しているという国連の制約を受け入れた上での意識であろうとし、長期的なビジョンの必要性について述べていました。

個人的には短期的な目標を掲げることで、現実として改革達成を目指していた報告書であって、拒否権制限や新たな財源への提言などを入れることで各国の批判が高まることを抑えたのではと思いました。なので明石さんが言うような長期的なものを入れると、アナン事務総長の意向に反することになるような気がします。

以上が学会における報告書の討議のみの抜粋でした。他にもいろいろありましたが、疲れたんでもういいっす。


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