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グローバルガバナンスと知識人達 [学業]

グローバルガバナンスの専門家になりつつあるくらい、めっちゃやってる。今日この頃、いろいろな人が出てきてよくわからなくなってきた。いっぱい有名な人が多すぎるわ。

【ベース理論】
ローズノー
「国際社会におけるアナーキーにおいて秩序が成り立っていること、『政府なき統治』に注目、グローバルガバナンスとは『秩序ぷらす意図』と定義し、とりわけ主権の移転が起きていることを重視し、それをSphere of Authorities;SOAsとして分析」

ヤング
「レジーム論から、国際レジームによる国家の協調体制による秩序に注目。レジームを国家間レジームとトランスナショナルレジームとその混合とにわけ、その総体がグローバルガバナンスであること。レジームはガバナンスの中の一部であるとする。共通の目的にあらゆる主体が目的達成のための行動調整の相対をグローバルガバナンスと定義。」

グローバルガバナンス委員会
「国連50周年にむけて、その改革を目指した報告書を提出し、グローバルガバナンスの必要性を説く、その定義によれば、グローバル・ガバナンスとは公的および私的な個人や組織が共通の問題群を管理・運営する多くの方法の総体である。」

【社会学者】
アンソニーギデンズ
「グローバル化を近代化の帰結として捕らえ、ポストモダニズムの世界とし、グローバル化による現状の世界を『暴走する世界』として、不平等や貧困の拡大などを起こしているとして、ガバナンスの必要性をとく」

マーチン・ショー
「今までの国際関係論では社会が欠如していたとし、現状のグローバル世界の政治を分析するためには、国際政治学の枠を超えており、社会学との融合が必要と説く」

【経済学者】
ジョセフ・スティグリッツ
「現状のグローバル化をIMFやアメリカによる新自由主義による秩序構成であると、それが途上国経済を圧迫させ、貧困の拡大を促しているととき、国際機関の改革を説く」

【国際政治経済】
スーザン・ストレンジ
「国際組織、多国籍企業、国際シンジケートなどによって、国家の主権が移転してきていると『国家の退場』をとき、それを『国際政治経済上の変化』とする。ストレンジ自身はグローバル化を不明確で何も意味しないと否定し、「グローバルとガバナンスの2つの語が伝える暗黙の仮定は、世界的な権威による世界大の統治が実現しつつあるというものである。しかし真実は、いかなる政府間機構の官僚組織の意思決定パワーの限界も本質も、加盟する最強の政府によって設定されているのである。」と述べ、グローバルガバナンスを「最新の意味的論歪曲法」であるとして、その概念と実質上の存在を批判している。」

【国際政治学者:リアリスト】
ギルピン
「世界秩序の変化や、非国家主体や国際機関の役割などを認めるが、依然として中心に来るのか地政学であり、それはゆるぎないとする。現状の秩序はアメリカを代表とする大国による秩序形成がなされていると覇権安定論から類推される主張をする」

へドリー・ブル(左派的リアリスト)
「ブルは国際社会では、何らかの価値観の共有がなされ、共通目標の実現にむけた明示的・暗示的なルールや制度が設けられ、一定の秩序をもたらしているとし、それらを強化することでアナーキーな国際社会における国家同士の対立が抑制されると考える。」

クラズナー
「クラズナーは、パワーや相対的利得配分をめぐる闘争が、依然として国際政治経済の本質であるという立場から、グローバルガバナンスは、大国間で合意された規則や制度において概ね明らかにされていると説く」

【国際政治学者:リベラリスト】
ロバート・コヘイン&ジョセフ・ナイ
国家間が政治以外に、経済活動により重層的に結び付きを深めている状態を指摘し、経済的相互作用が拡大すると相手の行動への脆弱性が高まり、また相手のマクロ経済の動向への敏感な反応が増すとする相互依存論を展開、さらに、多国籍企業や国際機関など多様な非国家主体がさまざまなレベルで複雑な国家間の関係性を編み出していることから複合相互依存を説く」

ヤング
上述

【国際政治学者:マルクス主義・構造主義】
ウォーラーステイン
「グローバリゼーションとは資本主義の社会経済的関係によって支配される単一の世界システムの発展として、その世界システム論の論理に組み入れ、ガバナンスの現状を批判」

ロバート・コックス
「コックスがグローバルガバナンスを経済的ネオリベラリズムの世界の新エリートのための概念とするなど、アメリカや資本主義がグローバルガバナンスを形成しているとし、そのため、現状のグローバルガバナンスの現状を批判し、世界秩序の変革の必要性を強調する」


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karin

しばっちさんこんばんは!GREEから飛んできました。私も今独立論文という3万字くらいが目標の論文書いてるのですが、国際社会における「規範」をテーマにしていて、リサーチしてたら今日、土山・渡辺『グローバル・ガヴァナンス』とかの文献に行き着いておーっ!って思いました。だから何気にしばっちさんのブログ読んでかなり勉強になりました(笑)
てかグローバルガバナンス論って・・・膨大ですね(^_^;)

あ、あと実は日記でしばっちさんの真似ばっかりしてるのですがごめんなさいm(_ _)m
by karin (2006-01-15 20:29) 

しばしん

規範とかってんで出てくるんだね。いろいろな要素があるからなあ。3万字っていうとどのくらいだろう。まあめんどくさいよねw 日記で真似ってなんだ???う~ん
by しばしん (2006-01-16 23:08) 

karin

あ、言葉足らずでごめんなさい。GREEで書いてる日記でね、私もしばっちさんの日記に影響されて、昨年を振り返ったり、自分の論文の章構成を載せてみたりしたから。意味不明でごめんなさい(^^;)

3万字は30ページくらいかなぁ。私は今月末が論文の提出締め切りなんですけど今ひーひー言いながら書いてますよ~~~しばっちさんはその何倍もの量をしかもけっこう短期間で書いてるみたいでびっくりしました。私は国内避難民問題を規範という観点から扱っていたのですが、グローバルガバナンスというキーワードは今まで自分の中に皆無だったので、それにもびっくりしました。ちなみに私がこのテーマを扱うようになったのは2004年の全日がきっかけですw
by karin (2006-01-17 17:25) 

しばしん

ああ、そういうことか。なるほど。

一般的にはグローバルガバナンスは使いやすいワードだけど、なんか詳細に使うと浮きやすいワードでもあるから、使い方によるんだけどね。

全日っつうとでむ会議かなあ
by しばしん (2006-01-18 13:32) 

karin

そうです、でむさんの会議出てたんですよ~

なんかグローバルガバナンスってよく聞くけどそう言われてみると・・・って感じですよね。てかしばっちさんがしてる作業ってすごく大変そうですね。完成したら学術的価値のめちゃ高い論文になりそう。

締め切りまであとどれくらいですか?
by karin (2006-01-21 02:56) 

しばしん

締め切りは31日なんだよね~。前半部分だけなら完成間じかなんだけど、完成系は遠いなw 前半だけでも卒論になるとは思うから、もしかしたら、それで出すかもw
by しばしん (2006-01-22 16:22) 

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