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こりゃ変態だ! [学業]

経営組織論の大家サイモン。

シカゴ大学に入学、朝6時に起きて夜10時に寝るまで勉強と議論に明け暮れ、哲学、文学、心理学
社会学、経営学、オペレーションズリサーチなどを学び、物理学、生物学の本を愛読した。彼は高等代数学、解析学、関数論に力を入れ、語学も20ヶ国語を読めるようにし、6ヶ国語の文学書を楽しみで読めるようになるほど学んだ。

・・・・・・・


中国語の初プレゼンなり。 [学業]

初めての中国語プレゼン。資料ができた。

内容は。。

3年のときにグルワで作った尖閣諸島問題の内容から

抜粋・まとめただけ。作成時間5時間くらい。

りえぽん&ていてい&エロ仙人

共同著作権なのにゴメンヨ。ココロカラアヤマルヨ!!ぐふふ。

http://web.sfc.keio.ac.jp/~s02433ss/china.doc

そういや、中国語を一年前にインテンⅠとってから、結構できるように
なってきやしたな。インテンⅠで4ヶ月やったあと、全くやらなくなり
夏に北京いって一月やって、今学期が1ヶ月だから、総勉強半年。



しばしば授業を考える。 [学業]

学校始まった~!
さて、どうしようと思ったら、もう時間が半年しかないんだよ!!やばいねこれは。やりたいことがありすぎて、でも「やる気」はあまり起きない、ちょっとした病を引きずりつつ、後悔しない半年間にしないといけない。

とりあえず、やりたい・やらねばリスト

【学業】  
卒論 やっぱ卒論はかなりのもんができてほしいところだよね。これを優先すべきか
語学:中国語インテンⅢ やべえ、なんとなくとっちゃったよ。4年にしてインテンⅢとかやってるやつ               いねえぞ・・・ 内容濃いし。。。
    英語TOEFL TOEFL改正するってよ。今年中に受けないと~!!文法がスピーキングになっ            っちゃうよ~
数学:やっとかないと。。。

【授業】
取らざるを得ない授業
中国語インテンⅢ、香川研究会、卒業制作=12単位
取りたい授業
リージョナルガバナンスA、メディアビジネス論、テクノロジーマネジメントと経営組織、統計解析、モデルシミュレーション入門、多変量データ分析=12単位

・・・必要単位数足りてるのに、余計にありすぎる。。。

どうすっべ。。。

【私的生活】
最後の大学生活を!!!お~かしないと~!

上の目標を全て達成するにはどうするか。。。


最終研究報告でけた。 [学業]

最終研究報告作成完了。一章で終わりましたw。

http://web.sfc.keio.ac.jp/~s02433ss/datebase/gg.pdf

内容はグローバルガバナンスの規範的アプローチの成り立ちを分析をして、定義づけています。結論としては広義の規範的アプローチと狭義の規範的アプローチがあるのではないかというもの。分量的にちゃんと章立てしなおしたら一章じゃなくなるんだろうがね。一応この1つの章で1つの結論が出されているので、ちゃんとした論文として成り立っているはず。とりあえず今期までに続きの2章まで書いて、アナン報告につなげるつもり。


研究概要。。 [学業]

今日は中間発表でした。前回のプロポを元により具体的にしてみました。これを元に先生とかにどんどん聞いていかないと。

【研究概要】
本稿は、第1に2004年から2005年にかけて国連改革に向けて作成された一連の報告書がグローバルガバナンス(以下、GG)の規範的アプローチの新たな形態を示すものであること、第2に「現在の国連改革議論が短期的な改革達成を目標としているために内容に偏りがあり、その他の重要な報告書を包括的に検討する必要性があるのではないか」という2つの問題認識に基づき、「GGの規範的アプローチ」という理論面と「国連改革」という実証面との融合的な検証を目指す。第1に、一連の報告書の分析から規範的アプローチの再構築を目指し、第2にその新たな規範的アプローチに基づいて、実証的に国連改革に対する批判的検討を行う。

【背景①GG論の整理】
今やGGは現在のグローバル化社会をどのように統治するかについての包括的な概念として一般的に定着している。しかし、その内容は曖昧であり固定化されてはいない。それは多様な分野・アクターを多様な側面から捉えるというGG論の特性によって、様々な扱い方が出来ることに起因していると思われる。大芝・山田はこの多様なGG論を3つのアプローチから捉えている 。一つが「リアリスト的分析アプローチ」であり、J・ローズノーとE・O・チェンピールの論集から始まり、H・ブルやM・ザッチャーなどがこれに続いた。彼らは主に国際社会におけるアナーキーを秩序付ける制度としてのGGに注目する。2つ目に「リベラリスト的分析アプローチ」であり、これは国際レジーム論を発展させる概念としてGGを提唱するアプローチでO・ヤングに代表されるアプローチである。そして、最後に「規範的アプローチ」であり、1995年に国連改革50周年を契機に有識者の集まりによって発表された「グローバルガバナンス委員会」の報告書に代表される。このアプローチは国連などの改革を実際に提唱することで、どのようにしたら最良のGGが達成できるのかという「実践性」や「市民性」「規範性」に目を向けていることが特徴であるとしている。本稿では中でも「規範的アプローチ」に注目する。

【背景②報告書と改革】
規範的アプローチに本稿が注目する理由は、2005年の国連創設60周年を迎えて、2004年から2005年にかけて国連改革に関する報告書が次々に提出されたことにある 。市民社会と国連との関係に重要な提案を行った「カルドーソ報告」、新たなる脅威に対する国連の役割強化を提案する「ハイレベル委員会報告」。ミレニアム開発目標の達成に向けた提案を行う「ミレニアム・プロジェクト報告」、そして最後に「ハイレベル委員会報告」、「ミレニアム・プロジェクト報告」の2つを土台として作られた「アナン事務総長報告」である 。これらの一連の報告書はGGの新たな規範的アプローチを示すものではないだろうか。内田孟男は「いかに資本と市場に牽引されているグローバリゼーションをより人間的に、より倫理的で公正なプロセスに導くかは、ガバナンス理論の核心であり、そのために必要な社会変革と機構改革も研究対象とする」としてGG論が改革論と成り得ることを示唆しており、また国連50周年を期に提出されたグローバルガバナンス委員会の報告書も同様に機構改革を提示した報告書としても知られている。規範的アプローチは機構改革の提案と一致する傾向が強いのである。

【研究目的・意義】
規範的アプローチは機構改革の提案
と一致する傾向が強いながらも、現在の国連改革に対する報告書形式の提言はGG論が出現する以前から継続されたものであり、GG論と必ずしも一致して展開されてきたわけではない。そのため、本稿では第1に規範的アプローチの特徴を定式化するために、グローバルガバナンス委員会報告書をそれ以前の報告書と比較し、規範的アプローチの特徴を抽出し、今日の一連の報告書が単なる機構改革提案なのか、GG論の規範的アプローチであるのかを求める(目的1)。
現在の国連改革の議論は中でも「ハイレベル委員会報告」「アナン報告」をきっかけに、安保理改革の主として行われているのが現状であり、それゆえの批判も多い 。そこで本稿では第2にGG論の規範的アプローチという視点から現在行われている国連改革に対する批判的な評価を行う(目的2)。
これらによって、グローバルガバナンス委員会による規範的アプローチと国連改革議論との相違を明確化がなされること、および現在行われている国連改革を規範的アプローチと国連改革議論の2つの流れから検討することで、新たな視点から評価することができる意義があると考える(意義)。

研究手法
1. 「時系列的叙述」と「報告書内容比較」により、GG委員会報告書とそれ以前の国連改革報告書とを比較し、GG論の規範的アプローチの特徴を抽出し、GG委員会報告書と現在の報告書の相互比較により、相違・共通点を抽出する。
2. 「国連におけるグローバリゼーションの議論と認識」及び「GG委員会から現在に至るまでの改革議論の流れ」を相互関連的に時系列的叙述によって表し、現在の報告書が改革議論とGG論からどのように影響されているのかを抽出し、現在の「改革関連報告書」がGG論の規範的アプローチと成り得るのかを検討する。
3. ハイレベル委員会報告とアナン報告書を中心とした改革提案に対する有識者による批判をまとめ、その問題点を一般化する。
4. 「改革関連報告書」と「GG論の規範的アプローチ」の特徴から、「3」の一般的な批判に対する検討と、報告書自体に対する検討を行い。現在の改革議論に対する批判的評価をする。

章立て                                         
第1章:規範的アプローチの特徴と国連改革
 第1節:国連改革の議論の系譜
 第2節:グローバルガバナンス委員会報告書
  第1項:報告書の概要
  第2項:これまでの報告書との相違
  第3項:規範的アプローチの特徴
  第4項:報告書と改革議論の展開
第2章:現在の国連改革と報告書
 第1節:改革議論の始まり
 第2節:報告書概要
  第2項:ガルドーソ報告書の概要
  第3項:ハイレベル委員会報告書の概要
  第4項:ミレニアム・プロジェクト報告書の概要
  第5項:アナン事務総長報告書の概要
 第3節:グローバルガバナンス委員会報告書との比較
第3章:国連におけるグローバリゼーション
 第1節:国連でのグローバリゼーションの議論
  第1項:総会での議論
  第2項:事務総長・報告書の概要
 第2項:1995年以降の国連改革議論
 第3項:改革議論とグローバリゼーション議論との融合
第4章:国連改革の批判的検討
 第1節:国連改革議論に対する批判
 第2節:改革報告書以外の報告書の検討
  第1項:サザランド報告
  第2項:Governing globalization
  第3項:A fair globalization
  第4項:改革における位置づけ
 終結:国連改革の再検討


中国シフト? [学業]

韓国は中国へと舵を切ったのだろうか?

現在の韓国は北朝鮮との宥和政策を取り、逆に日本やアメリカとの外交関係が思わしくないのが現状である。それに伴い長年行われていた対北朝鮮演習・米軍との合同演習がここ数年行われなくなった。やろうとしてもできないのである。

韓国はイラクにおいてこそ、かなりの規模の部隊を派兵しているが、米国は韓国側の懸念にもかかわらず、大部分の部隊を撤退させ再編に取り組んでいる。もはやかつての米韓同盟は存在し得ないと某総研代表は述べる。もはや韓国は後戻りできない道を選択した。それは中国シフトである。北京、韓国は北朝鮮の体制が崩壊した場合、大打撃を受けることが目に見えている。とりわけ韓国は、北の崩壊によって韓国経済が崩壊することを恐れている。韓国は中国と伴に北朝鮮の均衡を保つ戦略を選択し、一方で米国側とのねじれが生じ始めているという。そんな話だった。

だとしたら最近の中韓の反日運動や、様々な問題も含めて、東アジア全体が大きな変動期にあるということになる気がしました。。。どうなんでしょうか?


韓国漁船逃走指示? [学業]

先日、韓国漁船が日本の排他的経済水域(EEZ;領海の外に位置する200海里地域、領土ではないが海洋資源について、その国の優先的な扱いが認められる海域。外国船が通ることは自由だが、操業は許可がいる)に航行していたため、違法操業ではないかと海上保安庁に停止を求められた際、2名の保安官を載せたまま、闘争し、韓国側EEZで韓国の海上保安庁みたいなのと身柄の引渡しでにらみ合いになったのは有名だと思う。

今日、とある場所で聞いた講演でそのときの真相とされる話がされた。韓国漁船は日本EEZで発見されると、韓国保安庁に無線連絡をする。韓国側は漁船に日本の保安官を乗せたままでの逃走を指示する。漁船は韓国側EEZに向かい、そこで韓国漁船は停止される。たまたま逃走した船の側に韓国側保安庁の船がいて、にらみ合うというのはやはり不自然で、漁船が連絡を取っていたのである。そして、韓国側は漁船の一人を先に韓国に帰国させる。こいつがその後、病院に直行し、殴られたとかほざいて日本を提訴すると言ったのである。対して韓国国内は反日的な感情論が横行するという事態へ。

要するに、韓国政府が漁船の動き自体を指導していたということになる。韓国政府側の意図的な戦略の上に行われていると取られてもおかしくない状況である。事実なら、もはや北朝鮮と同レベルの対応としか言いようがないが、一体韓国政府は何を考えているのであろうか?


学会報告3 [学業]

最後に明石康先生の見解が述べられた。

まず、ハイレベル委員会の内容として、「ブラヒミレポート」との関連で言えば提言内容が抽象的なものにとどまっていることを批判した。ブラヒミレポートはより緊密で具体的な内容に優れたものだった。ハイレベル委員会報告書は、その辺の内容において劣っている。反面として広範囲に捉える野心は評価できると述べる。

また、安保理改革についてはコンセンサスは重要であるが、必ずしも求めないとする考えは、コンセンサスを求めるといつまでも結論ができない点を考えれば良いとした。そして、Dead lockに陥った場合はAとBをつき合わせてC案を作る必要性があると述べる。

平和構築に関しては、国連がより役割を持つべきとしているが、セントリズムがでてくることで、平和構築が国連だけで出来るのかという疑問を提示していた。責任のマンデートをより緊密に作る必要性、地域機構との連携の重要であるといっていました。

また、安保理だけではなく総会がしっかりする必要性があると、総会の役割を強調していた。かつての中間委員会の設置や、アジェンダの整理によって不毛な議論を一掃する必要性をのべる。総会がだめだと各国が安保理に入りたいと思うようになってしまうだろうとした。

報告書は事務局改革を中心に述べているが、それだけでは弱いと述べる。国際人事委員会との対立が問題となっており、短期的・長期的なものがごっちゃにされやすいとした。

最後に改革全体として長期的なビジョンにかけていることを問題視していた。拒否権の制限や、長期的に加盟国からの拠出をどう脱出するのかなどに対する提言がほしかったとし、加盟国に依存しているという国連の制約を受け入れた上での意識であろうとし、長期的なビジョンの必要性について述べていました。

個人的には短期的な目標を掲げることで、現実として改革達成を目指していた報告書であって、拒否権制限や新たな財源への提言などを入れることで各国の批判が高まることを抑えたのではと思いました。なので明石さんが言うような長期的なものを入れると、アナン事務総長の意向に反することになるような気がします。

以上が学会における報告書の討議のみの抜粋でした。他にもいろいろありましたが、疲れたんでもういいっす。


日本国際連合学会報告2 [学業]

遅ればせながら第2回目のまとめをします。

「国連事務総長報告書の批判的検討」内田教授

ハイレベル委員会報告書の検討に続いて、内田教授から事務総長報告書の検討に移った。まず報告書を見るうえでの視点を解説。報告書とは政策提言であると同時に基準であるとして、3つの評価ポイントがあると述べる。

1.脅威がしっかりと分析されているか。(分析力)
2.対処として有効なものであるか。(有効性)
3.有効にしても、実際に支持される内容か。(実現性)

そして、教授は議論の展望として国連が強化されるかどうかの議論は9月に決着が去れず、それ以降も続くだろうとして、これを「中間的な報告書」であるとした。

1.報告書の歴史的コンテキスト
報告書の検討においてはまず内田教授は報告書の歴史的コンテクストをまとめる所か始められた。その理由は歴史的な蓄積として現在の報告書が成り立っているからだ。

1)冷戦終結後になると、安全保障と開発との相互依存性の模索があり、まずガリ事務総長が「平和への課題」「開発への課題」「民主化への課題」の3つの報告書を立て続けに提出した。そして、2000年にアナン事務総長が「我ら人民ー21世紀における国連の役割」を提出。(これにおいて「恐怖からの自由」「欠乏からの自由」という人間の安全保障の基礎概念をアナン事務総長が始めて使用。これは私自身からの情報。)これに対して、内田教授は2000年のときと現在の報告書
では現状分析は変わっていないとしている。

2)次に世界情勢の背景の変化として、9.11事件から多国間主義の再確認へとイニシアチブが発展。「人道的介入」と「2つの主権」「保護する責任」「人間の安全保障」「より安全は世界ー我ら共有の責任」「開発へ投資する」などの報告書が作成され。これらを土台にして、アナン事務総長報告書が作られているとした。そのため、アナン報告書は一般的な国際合意に基づいて作られており、報告書を批判する場合は、これまでの報告書などを再検討する必要性があるとして、批判論者に対する文責の必要性を述べる。また、イラクをめぐる分裂、アメリカの行動に対する認識、アメリカが多国間主義にどのような影響を持つのかなどが9.11後の情勢を踏まえて、影響を与えているとした。

私個人としては、より深く報告書の流れを吟味しても良かったと考える。1997年にアナンが出した改革提言の報告書や、その後の「さらなる変化への課題」など国連改革に関する他のアナン報告書との関連性も述べられていないし、「ブラヒミ・レポート」や、「グローバルガバナンス委員会報告」
といった重要視されている報告書との関わりはないのかなど、突き詰める部分は多いと考える。時間がなかったのであろうか

2.『より大きな自由の中でー万人のための開発、安全保障と人権へ向けて』
次に報告書自体の内容に入る。アナン事務総長は「開発」「安全保障」「人権」の関連性を強調し、国際社会の努力は3点全ての視野においてなされるべきであるとする。具体的には以下の4つの内容に分かれる。

1)開発(ODA増加について述べる) 
これについては貧困と環境について独立してより大きな比重になったとする。前の香西先生の話の時にはアナン報告書においてハイレベル委員会の貧困・感染症・環境という項目がはずされているとしていたが、内田先生は大きな比重になったと述べて矛盾している気がしたので個人的に解釈してみたが、おそらく、安全保障項目としてはずれ、独立した貧困・環境として扱われているという意味だと思われる。

2)安全保障 、平和構築委員会の設置と予防的措置と武力行使基準について、この辺はハイレベル委員会の内容をだいたいにおいて踏襲している。より安全保障のみに視点が重視されている。

3)人権。人権理事会の設置、「保護する責任」についてハイレベル委員会の提言が乗った。これもあまり教授は触れていなかったが、私個人としては「人権理事会」の扱いがハイレベル委員会のものと変わっていることが気になった。ハイレベル委員会報告書では人権理事会は安保理などと並列の新機関として将来的に考えるものとされ、勧告の中には含まれずアイデアとして盛り込まれているのみのものだったが、アナン報告書では勧告として具体的に含まれているからだ。他の下部機関
として扱いが下がっているが、その分、具体的に実施に移したいというアナン事務総長の意図が伺える。報告書のサブタイトルの人権をあげ、3つの重要分野にもしていることから、人権への取り組みへのアナン事務総長の意気込みが高いことがこの相違をもってもはっきりと理解できるのである。

4)改革 
その特徴は、一括方式であり、安保理を重視しており、期限をもうけているという3点だ。一括方式ということは安保理改革も含めて他の改革案とパッケージに包括的に国連改革を目指すということである。また、期限として9月というものを決めている。これは中国やアメリカが期限に対して反対しているなど、難しいのが現状である。

3.国連総会における討議の分析
これについて、表に分けてそれぞれの国の見解をまとめていた。ここで表をあげることはできないので特徴的なものを抜粋すると、P5ではアメリカは期限においてのみ反対をしており、人権理事会、平和構築委員会、ODA増額について賛成。中国ロシアも期限に反対。イギリスは9月に国連を新たにすると述べるが、フランスと伴に明確な指示を与えていない。ODAに関しては、ロシア、中国、フランスは増額を述べなかったが、イギリスは2013年までに0.7%を達成すると述べた。またフランスは国際課税を主張した。人権理事会について案の定、中国とロシアがさらなる狭義を必要と反対はしないが、支持もせず。フランスも正当性と効率性の問題をあげる。平和構築委員会についてはどのP5もおおむね賛成であり、実現性が高いといえる。その他の重要国としては、日本はODAは能力育成・自力を強調し、具体的な行動を示していないのに対して、ドイツは0.7%を2014年までに達成すると名言するなど、日本との違いが浮き彫りされている。これだけを見ても日本よりもドイツの常任理事国入りの方が容易な印象を受ける。途上国は人権理事会に対してあまり言及がなされていないか、あいまいな立場で支持がなかった。期限ついてもNAMが合意の必要性を訴え難色を示している。安保理改革に関してアナン事務総長個人としては、立場上何も述べていないが、日本の国名を新常任として発言するなど、恐らくA案を支持しているのではと先生は述べた。

4.批判と評価
最後に内田教授の見解として、4つの視点が指摘された。
1)国家中心主義
市民社会や民間セクターとの協働についてあまり触れられておらず、総会において協力したほうが良いとお世辞程度に述べられているに過ぎないと批判した。前年に提出された国連と市民社会との関わりについてのカルドーソ報告にはふれられていない。

2)現在の世界秩序のもとで
現状を前提にしており、それを大きく変えるような案は提示されていない。グローバル化のガバナンスをより重視できたのではないか?

3)提言の一貫性、現実性、未来への展望は?
平和構築委員会などは達成可能性が強く、現実性は高いものが多い。しかし、制度の改革に焦点が集まっているため、問題が矮小化される可能性がある。本当に問題が解決するのか、現状にどれだけ即しているのか、どう効果があるのか?などをもう一度考える必要性があるのではないか。とする。

4)改革案が指摘しない点
特権には義務を課すというものが考えられても良かったのでは?P5の問題が一つも考えられていない。常任理事国への財政義務、拒否権の制約など

以上が内田教授の発表であった。最初に歴史的なコンテキスト→具体的な報告書内容→総合的評価という流れが、前の香西先生よりも分かりやすい印象を作っていたし、検討内容をより深いものにしていた気がする。自分の研究にも勉強になる発表であったとおもう。


個人研究草案 [学業]

個人研究草案。理論から多数の国際的な報告書をまとめ→実際の提言といった感じに展開していきたい。内容的に小島研ではないので、香川研に提出しているものです。神保先生も小島研と香川研に所属していたっぽいので同じような感じなのかな(笑)

以下内容。リベラルな内容にぶ~いんぐな予感

     グローバルガバナンスの規範的アプローチの現状
~7つの報告書の相互比較による国連改革に対する批判的検討~

問題の所在                                         
  今やグローバルガバナンス(以下、GG)は現在のグローバル化社会をどのように統治するかについての包括的な概念として一般的に定着している。しかし、その内容は曖昧であり固定化されてはいない。それは多様な分野・アクターを多様な側面から捉えるというGG論の特性によって、様々な扱い方が出来ることに起因していると思われる。これに対して大芝・山田はこの多様なGG論を3つのアプローチから捉えている 。一つが「リアリスト的分析アプローチ」であり、J・ローズノーとE・O・チェンピールの論集から始まり、H・ブルやM・ザッチャーなどがこれに続いた。彼らは主に国際社会におけるアナーキーを秩序付ける制度としてのGGに注目する。2つ目に「リベラリスト的分析アプローチ」であり、これは国際レジーム論を発展させる概念としてGGを提唱するアプローチでO・ヤングに代表されるアプローチである。そして、最後に「規範的アプローチ」であり、1995年に国連改革50周年を契機に有識者の集まりによって発表された「グローバルガバナンス委員会」の報告書に代表される。このアプローチは国連などの改革を実際に提唱することで、どのようにしたら最良のGGが達成できるのかという「実践性」や「市民性」「規範性」に目を向けていることが特徴であるとしている。本稿ではGG論の中でも、この規範的アプローチに注目して、多様なGGの概念の中において、GGの規範的方向性がどのように考えられているのかについて検討する。
  規範的アプローチに本稿が注目する理由は、2005年の国連創設60周年を迎えて、2004年から2005年にかけてGGとしての国際社会の取り組みに対する7つの報告書が次々に提出されたことにある 。それらはグローバル化の社会的側面に重要な示唆を与えるILOの「A fair Globalization」、WTOの将来の役割について検討した「The future of the WTO(通称、サザランド報告)」、ヘルシンキ・プロセスの作業部会がグローバルガバナンスに関して提案した「Governing Globalization」。国連改革に関しては、市民社会と国連との関係に重要な提案を行った「カルドーソ報告」、新たなる脅威に対する国連の役割強化を提案する「ハイレベル委員会報告」。ミレニアム開発目標の達成に向けた提案を行う「ミレニアム・プロジェクト報告」、そして最後に「ハイレベル委員会報告」、「ミレニアム・プロジェクト報告」の2つを土台として作られた「アナン事務総長報告」である。本稿では、これらの報告書がGGの規範的アプローチの新たな形態を示していると考えたのである。
  現在の国連改革の議論は中でも「ハイレベル委員会報告」「アナン報告」をきっかけに、安保理改革の主として行われているのが現状であり、それゆえの批判も多い。例えば、国家中心的アプローチであるということや、安保理改革に議論が集中し、その他の重要案件の討議が不十分であること、短期的な目標に集中してしまって長期的なビジョンに欠けるなどの点が批判として上げられる 。一方で、カルドーソ報告は市民社会などの非国家アクターに注目した提案であり、「Governing Globalization」と伴に中長期的なビジョンに長けているのが特徴となっている。これらの点から、本稿では「現在の国連改革議論が短期的な改革達成を目標としているために内容に偏りがあり、その他の重要な報告書を包括的に検討する必要性があるのではないか」と考え、7つの報告書を包括的に検討し、それらから今日におけるGGの新たなる規範的アプローチを構築することを目的とする。
  本稿ではまず、規範的アプローチの背景として、GG論の展開を「グローバルバナンス委員会報告」を中心に整理する。次に新たに提出された7つの報告書を概観し、その共通点と相違を抽出する。最後に「グローバルガバナンス委員会報告」と新たな報告書とを比較しながら、時代的な変遷をたどり新たな報告書の形成における背景を整理し、これらの報告書による新たな「グローバル・ガバナンスの規範的アプローチ」を提示することで、現在行われている国連改革に対する批判的評価を行う。

ちなみに日本国際連合学会の会合において大芝さんが隣に座っていましたが、そのときは名前なんかみたことあるなあと思っただけでした。ざんね~ん


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